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9月のニュースレター

湯浅があるまちを卒業しました。

8月28日、オフィス近くのフレンチレストラン”ブラッスリーギョラン”で当社あるまちの総務・人事・チームリーダーとして約2年間大いに活躍し貢献してくれた湯浅里美のささやかな卒業式を開きました。湯浅の退職によってこれまでかろうじて40代に留まっていた弊社の平均年齢が一気に60代となってしまいました。でも人生100年時代、まだまだ大丈夫。これからも皆で力を合わせて頑張って参りますのでどうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

湯浅の思い出:

2023年、新型コロナウィルスが5類に移行すると同時にシャッター街と化していた浅草の仲見世通りにも訪日外国人観光客が徐々に戻ってきました。3年間休業状態だったあるまちも、地下鉄線浅草駅の真上に建つ古いオフィスビルの1室を借りてツアー業務を再開することになり事務員の募集を始めました。

ある日、髪もネイルも洋服もバッグも今どきの若くておしゃれな女性が面接にやってきました。机が2つしかない小さなオフィスです。駅にも雷門にも近くてとても便利な場所にあるのですが、この美しいお嬢さんにはそぐわないおんぼろビルです。それにお給料も高くはありませんでした。でも、彼女は澄んだ目でこちらの目をまっすぐ見つめ、働かせてくださいと言ったのです。

その場で採用を決めると、彼女は翌日から勤務開始し、まずは自分で自分の入社手続きを行い、ワイヤレスイヤホンの消毒や管理表作りなど、自分で仕事を見つけてテキパキとこなしていきます。1つ指示を出すと自分で考え自分で調べ、その先を読んで10の仕事をコツコツと確実に、しかも迅速にこなしてくれるのです。もちろんミスを犯すこともあります。でも、彼女はミスに気付いた時点で即、隠さず、他責にせず、正直に報告し相談してくれます。そのため、初期対応を怠ることなく早期改善に繋げることができます。

しばらくして、インバウンドツアーの増加と共に事務仕事も増えてきました。たまたまビルの同フロアの少し広い部屋の空きが出たのでそちらに移転し、新たな事務員も雇いました。コロナ禍で活躍の場を失ったあるまちのガイドの皆様にできる限り多くの活躍の場を提供したいと思い、新たなツアーの企画や地域の拡大、インスタでの宣伝なども試みました。また、ガイドの皆様との交流の場として忘年会や懇親会の開催等も行って参りました。そしてそれらほぼすべての事務作業は湯浅が中心になってこなしてくれていました。

今年5月、遂にこのビルを来年までに退去して欲しいとの通知が来ました。浅草はコロナ禍中から老朽化ビルの建て替えラッシュが始まっていました。浅草の駅近くのオフィスビルの賃料は倍々に高騰しています。私はあるまちが創業以来お世話になってきた下町浅草を離れなければならない時が来たと思いました。探し始めるとたまたま中央区に社員のワークアンドライフバランスをコンセプトとする新築のレンタルオフィスビルが見つかりました。7月の移転が決まり、いよいよあるまちの新たなフェーズが始まると思いました。

その頃、湯浅から突然退職の意向を告げられました。まだまだ若い彼女には、他にやりたいことがあるのでしょう。それを応援すべきタイミングなのだと思いました。きっと素晴らしい未来が彼女を待っていると思います。

8月末を最終出勤日と決め、6月から残りの3か月間、最後の8月29日まで、彼女は責任をもって誠心誠意あるまちに尽くしてくれました。
湯浅里美さん、あるまちに来てくれて本当にありがとうございました。

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湯浅との2年間を思い起こすとなぜか「小人の靴屋」という童話が浮かんできます。
それとも、少し大げさかもしれませんが・・・
ふっと天から舞い降りてきて、ふっとまた天に舞い戻った、「謎の天使」だったかもしれません・・・

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